投稿

Being there.

イメージ
 2年前、食道がんの抗がん剤治療で入院していたときに使用していたのがこの小さい方のDACで、親友が亡くなるとはつゆ知らなかった当日も病室でティーレマンのベートーヴェンを聴いておりました。ハイレゾをあまり好むとは言わなかった親友でしたが、ifi xDSD Gryphon は一度は使って欲しかったですね。いま、自宅でTord GustavsenのジャズをまたこのDACで聴いています。バッテリー駆動にすると静寂さが際立って、これならいいんじゃないですか。って言ってくれそうな気がするんです。そばにいます。っていうような意地でも使える Being There です。  

Christmas is just around the corner.

イメージ
 今年、2025年は明日からもう12月に入ります。オーディオ趣味は2年前から凍ったままという印象を持ったままあと1ヶ月で今年が終わります。昨年は自分の身体に生じた「食道がん」というターゲットとどう向き合うか、心のうちも、肉体的にもなるようにしかならないとは思いつつ答えは見つからないまま。 11月の最終日、CDでクリスマス音楽を聴いています。クリスマス音楽と言っても、中世ヨーロッパの音楽が中心なのでいたって静かな雰囲気です。 DACは出力回路に真空管を使う設定にすると、教会や広いコンサートホールの雰囲気をより感じます。やわらかい音に囲まれていると頭の中に見える世界は40年前の親友や私のリスニングルームだったりしています。あの頃は本当にオーディオ全盛期で、CDが発売される前はデジタルは音の違いがないって真顔で信じていたのに、実際にデジタルに接してこんなに違うなんて、デジタルもアナログも同じ違うものは違うんですよね〜、あたりまえですね〜。なんて語りあっていたことを思い出します。 年齢を刻むと将来の展望より過去を懐かしむ時間が多くなる。これは事実ですが、しかたありませんね。できる範囲で真空管の穏やかさというか肌合いの良さを自分の装置にどのように感じられるようにしていくか、これからの自分のオーディオの方向を見出したような気がしています。

It's just firmware, but it's still firmware.

イメージ
 大手カメラメーカーは販売終了後の機種にも新しいファームウェアを配信しているのはいいことだと思います。最新ではない私のCanon EOS R5ですが、新しいファームウェアに更新しました。最新レンズ対応だけでなく、AFの精度向上やバグ対策など、ハード以外の改良をもたらしてくれるのでありがたいと思います。面倒がらずにやっていただくといいんじゃないかって御節介ですが。デジカメよりPCのOSバージョンアップの方が今はセキュリティ上必須ですが、デジカメにもパスワードの設定ができるようになったり(一部のメーカーですが)動作が早くなったり、過去の不具合が改善されたり、恩恵があるっていうことで、古い機種でも一応ネットで検索するといいかもしれません。あと、レンズにも、ファームウェアが当然ですが、ありますね。デジカメはもうPCやスマホと同じジャンルです。

High volume, high tention.

イメージ
 かつてのメインスピーカーだったJBL 130 & 2405の組み合わせで週末の朝に紅茶をいただきながら聴いていたジャン・フィリップ・ラモーのオーケストラ曲。サヴァールさんの演奏はとにかく品位がよく、アカデミックに感じます。 どの音楽をどの装置でどの程度の音量で最初に聴いたか?という事実は常にオーディオ再生の無意識の世界に大きな問題として存在している。と、思います。よく聴いていたJBLの圧倒的な音圧感を思い出し、この音楽はそれほど大音量で聴くべきものではないですが、どうしても音量は大きめになってしまいます。これは、他にもQUEENのアルバムなどもそうで、隣近所の迷惑をしっかり心に留めつつ、かなりの音量で聴いて、ごめんなさいと思いつつ、爽快な気分を味わったものです。 現在のマンション住まいという環境は大音量を許しません。マンションの規約にも記載があります。なかなかままならぬ趣味の世界、大音量で聴いておられる諸氏にあこがれのエールを送ります。

Pan focus or bokeh?

イメージ
 亡き親友ははっきり、くっきりが好きで、それはオーディオでのスタンスにも出ていましたが、彼のブログの写真もそうで、どこまでもはっきりしていることが明確にわかることが多かったような気がします。私はボケが担当ってことではないんですが、写真ではボケ味が好きで、どこか一点に焦点を決めてあとはぼかしたい。好みが異なる方が話は合うんでしょうかね。きっと。Voigtländer NOKTON 40mm F1.2 (Canon RF-Mount)のF1.2っていう明るいレンズにいまぞっこんです。解放でこのボケ感。F22まで絞るとこんなに親友好みに。笑 雨の日曜日。気温が下がってくると聴きたくなるシベリウス。1970年代録音のベルグルンド、ボーンマスフィルと、ほぼ同時代のバルビローリ、ハレ管弦楽団を聴き比べています。ちょっと前まではベルグルンドに軍配上げてましたが、今日は圧倒的にバルビローリ。英国のシベリウスは心の奥底にまで進出してくる凄みがあります。

Ensemble Organum

イメージ
 1990年から11年間、英国Tannoy社のCanterbury 15をメインスピーカーとして使用しておりました。その年の暮れに配達されたとき、私はすでにフランスに留学中で、親友に実家まで来てもらって、音出してもらいました。ですから、親友は実家のタンノイを私より先に聴いたことは彼もブログに書いていたとおり事実です。 クラシック、特に弦楽器の音色に痺れました。合唱や声楽にも。アンサンブル・オルガヌムの演奏によるグレゴリオ聖歌やアカペラの古楽はお涙頂戴のすばらしさでした。スピーカー口径の大きさはかなり大切な要素だと思います。Canterbury 15は文字通り15インチの口径で、中央部に広域ユニットが入ったデュアルコンセントリックという2ウェイ。同軸で低域から広域まで音楽が放射されるためでしょうか、リスニングのベストポジションを見つけるとその素晴らしい再生音に感動したものでした。 ハイレゾ配信(Qobuz)で久しぶりにダウンロードしたアンサンブル・オルガヌムの演奏聴いてタンノイを思い出しております。売ってしまったCDの中にこの演奏集団の愛聴CDが数枚あって、後悔しております。再度CD中古を探していますが、なかなか入手できませんね。 2001年に、親友が、「一生のうちで一回でいいので、JBLプロフェッショナルにしてみません?プロ用のJBLは聴いておかないと絶対に後悔しますよ。」って。それまでは正真正銘のタンノイ党だったんです。今はもう、タンノイは高値の花なので、欲しいなんてさらさら思いませんが。 40年を超える親友との付き合いは、大切な記憶の宝物として音楽を聴くたびに偲ばれます。

Upojenie (intoxication)

イメージ
 ポーランドのアンナ・マリア・ヨペック(歌手、作曲家)とパット・メセニーがコラボしたアルバムUpojenie(ウポイェニエ)陶酔。親友宅で初めて聴いた瞬間を覚えています。 昨日、NHKのあるTV番組のバック音楽にこれが出てきて、あ!聴いたことあるけど、なんだっけ?って。必死になって探しに探して、見つけました。 親友宅ではアルテックのスピーカーで聴いたと記憶しています。真正面からくる曇りのない歌声と澄み切ったギター。我が家で再生するとちょっと甘い雰囲気になりますが、JBLのツィーターがキリッと引き締めます。 これも、親友のおすすめ盤のひとつでした。最初のCichy zapada zmrok(Dusk falls quietly)がなり出した瞬間から彼のリスニングルームにワープしてしまいます。ちょっと、涙が。

To be real or to be ideal?

イメージ
 メインのフルレンジスピーカーの上にどのツィーターを乗せるか。リボン型か、ホーン型か。さらに、クロスオーバーをコンデンサー1個にするか、スピーカーマネジメントシステムで厳格に設定するか。 それだけで、1年は悩み、もだえ、楽しむことができます。それもツィーターだけで。笑 メインスピーカーの上に乗っているツィーターをFOSTEX 900AからJBL 2405Hについ先ほど置き換えました。新たに購入したCD、18世紀のフランスのヴァイオリニスト・作曲家 モンドンヴィルの「パルナス山の謝肉祭」というオペラを聴き始めました。DACの出力は真空管経由にして、倍音成分を多めにして、JBLのどちらかというとパワフルだけど無表情さにほんのり微笑みが漂うよう設定してみました。先程まで聴いていたFOSTEXの美しい理想郷的な世界はとても大切で、特にがんの後遺症で痛みや苦しみが身体に出てくるときにはとても良い癒しになります。今回、JBLに交換して感じることは、生命の活力をより強く感じるというべきでしょうか。盛り上がってくるうねり。がんに負けるな!とでも言ってくるような、若い頃に乗り回したトルクの大きいアメリカ車のV8エンジンのような。じわっとくるトルク感。これが効くんです。いろいろなことに興味を持って大地を蹴ってうごきまわれ!とでもいうように。 たぶん隣にいて聴いているはずの亡き親友も「へぇ〜、こんなに違うんですねぇ。おもしろい!」っていいそうな。 雨で気温が低い今日は、リビングルームで音楽に浸るのもいいかな。JBLってすてき!

Les tweeters à ruban sont bien adaptés à la musique de cour française.

イメージ
 親友も音だけでなく音楽の雰囲気をよく伝えるツィーターとして気に入っていたリボンツィーター。私も彼との出会いで紹介していただいた最初のパイオニア製スピーカーにはリボンツィーターが使われていました。独特のさらさらしたとだけでは説明しきれない鮮度の高い空気感を持ったリボンツィーターはホーンツィーターと並んで2人とも大のお気に入りだったかもと思い至っています。 いま、我が家のフルレンジスピーカーの上に1μFのコンデンサー1個だけで低域をカットした状態でモリエール&リュリの町人貴族をベルサイユ宮殿で録音されたフランスの演奏で聴いています。この時代背景とその雰囲気にリボンツィーターはその存在を主張しすぎることなく、エレガントに演じつくす姿を垣間見て、親友と一緒に耳を傾けている感覚に迷い込むような気分でおります。

Cela fait presque deux ans.

イメージ
 2023年10月15日。忘れもしません。闘病中の親友がこの世を去りました。あれからもう2年が過ぎようとしています。1981年4月以来、お互いの部屋を行き来しつつ語り合った日々の記憶のまま親友は私の中に存在し続けています。 今年こそは墓参りに行かなくてはと思いつつ、父の相続手続きやら、がんのリハビリやらでふと気がつくと今年はいけないなぁ。って。 猛暑の夏はいつか過ぎ、クラシック音楽を聴いている頃になりました。今後もオーディオに大きな変化はないと思っておりますが、システムの中心となるスピーカーマネジメントを左右独立させ、片方のチャンネルのみを1台に使用することで、大した金額を費やさずに大きな改善が見られたことは、今年の収穫です。 今も、イコライザーの設定を曲により変更することで、「いい方向に来てますね〜」など彼だったらなんと反応するだろうかと自問しつづけています。

October evokes lots of different memories from the past.

イメージ
 2年前の10月は大変な1ヶ月でした。まず自分ががんに罹患して抗がん剤治療が始まったこと。最初の抗がん剤点滴で入院中、親友が突然亡くなったこと。それは最初の治療を終えて退院する前日の午後でした。あまりにもあっけない親友の死。受け入れられないまま抗がん剤治療の入退院を繰り返しました。翌年、2024年1月にがんの手術。2月上旬退院。そして再発することもなく現在に至っていますが、今のところっていう途中経過のお話であります。今年は親友の墓参りに是非にでも行きたい。自分の頭の中ですら、彼の存在がどんどん薄れていくような寂しさを打ち消す意味からも是が非でも行かなくてはならないと思っています。 最近はCDをよく聴きます。親友がネット配信音源を聴くようになってからも音源としてのCDにこだわり続けたように。彼が好んだジャンルではないですが、フランスのヴェルサイユで収録したルイ王朝時代の宮廷音楽で癒される毎日です。なんというか、親友と一緒に聴いていなかった音楽は思い出す辛さも少ないからでしょうか。 最近漠然と思うオーディオの関心事は、真空管アンプの角のない、艶があって、独自の親近感を覚える理想郷的世界に自分の目の前の機材の一部を変えてみたいこと。ま、年金暮らしの身には逆立ちしてもできない芸当ではあるんですが。 また、デジカメはだんだん重量がきつく思うんですが、まだまだ体が動く限り、できれば10年程度は持ち歩いて撮影して一喜一憂していたいです。ボケなければいいんです。そこはかなり怪しいですね。

Profitez de vos objectifs à mise au point manuelle.

イメージ
 オートフォーカスが当たり前のデジカメ時代ですが、一部のレンズメーカーから個性的でありながら最新の光学技術を駆使したマニュアルフォーカスのカメラレンズが発売されているのはうれしいです。NOKTON 40mm F1.2 Asphrrical RF-mountは50mmでもなく35mmでもない、ちょうど痒いところに手が届く感じです。開放F値のF1.2という明るさはかつてキヤノンに勤めていたころに使ったFD55mm F1.2 Asperical レンズを思い出します。青春時代の代表レンズでした。なんて。 あまり一般受けしないレンズでピント合わせをも楽しむ。年齢的に何も急ぐ必要もない。悟りは開けませんが、時間をかけて、心にゆとりを持ってファインダーを覗きながらとろけるボケ味ににんまりしております。

Configured by one brand units.

イメージ
 猛暑だけでなく、豪雨さえも東京を襲う。そんな時代です。それに加えて、がんの手術後はどうしても毎食後の自分に覆い被さってくる血糖値の乱高下というか、ダンピング症状の辛さにどうすれば気がまぎれるか、どうこらえるかでいっぱいいっぱいで、自分のオーディオの仕組みやユニット構成をこうしたらどうか、ああしたらどうか考える、それを後回しにしてしまいがちです。 今月はバロックをしばらく中心に聴くために、トゥイーターをJBLからフルレンジユニットと同じFOSTEXに交代して最初はバッハの無伴奏チェロ組曲を聴いています。血統書付きとまではいえませんが、同じフォステクスのにおい、几帳面かつ真面目。それを思います。でも、とてもいいんです。聴いてる曲がバッハ大先生です。それもありえます。折り目正しいシャツを着こなすような。たまにはこういうことやらないと。親友も「装置のまえでなんにもしないなんて。あれこれやることいっぱいあるんじゃないですか。やってみましょうよ。ね。」そう言われている。そんな気がします。

Connecting cables, both analog and digital, need to be shorter.

イメージ
 食道がんの抗がん剤治療の時に病室で使っていたポータブルDACです。今までは最短でも60センチの長さのケーブルでMacと接続して音楽聴いてましたが、DACに付属の超短いケーブルが届くようにして繋いで音を出しました。まあ、やってみるもんですね。音の鮮度がぐんと上がりました。鮮度の高いフレッシュな音。長いケーブルは信号の鮮度を落とすんでしょうかね。きっと。

OFFRAMP : a short road that is used to gradually slow down after leaving a highway

イメージ
42年前、親友との最初の出会いで聴いたパット・メセニー OFFRAMP 親友が亡くなった当日、がん研中央病院で私も点滴を受けながらこれを聴いていました。無意識の中の符合というか。出会いと別れ。出会いのときから出口が予想されていたかのような。

Joseph DROUHIN

イメージ
 二十歳の頃からブルゴーニュワインはこれでした。父の会社が輸入したフランスワインだということで最初はこの会社がブルゴーニュワインの御三家のひとつだとは全く知る由もなかったんです。しかし、この味がワイン試飲の基準になってくれたおかげで、オーディオにも繋がる基準が親友との間に確立することができました。 がんの治療で約1年半、お酒を飲めない状況でしたが、今月の検査結果で担当の先生から「大丈夫です。」とお酒について許可がでました。麻布十番のお店でたまたま半額だったこのワイン、ひさびさに見るエチケットで、感無量といったところです。ピノ・ノワールの親戚ともいえるガメイですが、なつかしさでいっぱいです。 親友がこのDrouhin について書いてくれていることはとてもうれしい、のひとことに尽きます。

DCX2496 & DCX2496LE

イメージ
 新しく購入したDCX-2495LEの使い方は全く今までのDCX2496と同じなので、設定が楽ではありますが、パラメトリックEQ設定やクロスオーバーをいちいち同じ設定にしなくてはいけないのがちょっと面倒ではあります。せっかく2台揃ったので、贅沢にモノラル設定で使ってみることに。上が新しいものでとりあえず左チャネル用とします。下が今までのもので右チャネル用に設定。片方のチャネルのみを使うのでそれぞれの右側はMUTE(赤いLED表示)にしてあります。ぱっと聴いた限りですが、セパレーションの良さが際立ちます。デジタル機器でも左右の干渉(クロストーク)はあるんでしょうか。数日この実験を続け、最終的には新しい方にまとめて1台でつかうつもりです。 の、はずでしたが、あまりにも音がいいため、2台使いを継続することにしました。同じ機材を縦に2台並べて使うのは親友の得意技でもありました。

Михаил Васильевич Плетнёв: Mikhail Vasilievich Pletnev 

イメージ
 親友が良く聴いていたプレトニョフのピアノ。さすが、天才!このディスクは彼があの世に去った2023年10月の録音です。数日前からアンプ(D-45)の電源を落とさずこのラフマニノフを聴くと、隣にいつのまにか親友が並んで聴いている。そういう感覚になります。

It's only 8 years, but it's still 8 years.

イメージ
 我が家のオーディオの根幹部分といっても過言ではないスピーカーマネジメントシステム、ベーリンガー社のDCX2496は2代めのもので、最初は親友から勧められて購入したものの使い方がわからず、納戸にお蔵入り状態でした。2017年5月、彼が我が家にやってきて当時のJBLメインスピーカーの微調整をいろいろとやってくれました。その時、初代のDCX2496を納戸から復活させたのですが、ノイズがパチパチとうるさくて使い物にならず、新品を購入しなおした経緯がありました。その2017年から8年、今また2代めがときどきパチパチいいだしました。そろそろ世代交代かも。 写真は初代といまの2代め。3代めはデジタル入力を省いたコスパバージョンにします。

The importance of motivating each other.

イメージ
親友とはお互いに刺激し合って40数年。喧嘩もいっぱいしたけれど(笑)、押しかけ女房的に私のリスニングルームに来てはいろいろ面倒を見てくれました。プロのオーディオ業界でやってるテクニックを教えてもらったし、ちょっといじっただけでこんなに音は変わるっていう世界を共有することもできました。写真は2017年5月。「これから、仕事のあと、東京に行くので、おじゃましてもいいですか?」って。私のリスニングルームに来て、当時のスピーカーの配置の難を指摘してくれて、ラックとスピーカーの配置転換とオーディオ機器の微調整までめんどうをみていただいた。そのときの彼の後ろ姿が記録写真に残っています。彼の自宅でもオーディオ機器の前にのめり込んで、こんな姿でいろいろ調整していましたね。その後、近くのビストロで一緒にランチも付き合ってもらいました。 その姿は思い出すとちょっと泣けてきます。

It's out of phase. That's no good.

イメージ
 オーディオのスピーカー接点を掃除するときによくやらかすんです。再結線するときに右か左のスピーカーをプラス、マイナス逆にしてつないでしまう。そうするとどうなるか、見事に反対側を走るような感覚になります。逆走?そうではなくて、逆相です。 昨日、パワーアンプの接点掃除をしたあと、左スピーカーのケーブルをプラス、マイナスを逆にして、いい音〜!なんてよろこんでました。大失敗。 今日になって、気分一新して聴き始めた瞬間にあ、逆相!って気がつきました。念のため、チェックCDで位相チェックしてみました。間違いなく逆相でした。 みなさまも、スピーカーの接続には気をつけましょうね。老婆心ながら。

Lively and energetic sound. crown D-45

イメージ
 奥の部屋にしまってあるアメリカ、クラウン社のパワーアンプD-45を掃除を兼ねて5年ぶりになるでしょうか、引っ張り出しました。各種接点の掃除をして、通電し3時間後になって音を出したとたんに、思い出しました。ほんのり艶があって、元気のいい、活力のあるサウンド。意気消沈しているときや、病で沈んだ心にばっちりききめがある、かつて聴いていたときもそう思いました。そういう音でしたね。そういえば。 単体で25W+25Wなので我が家のような小音量向きのアンプです。ですが、10時くらいのボリウムで我が家ではそうとうな大音量です。25W ですから片方のチャンネルの出力に使うトランジスタは1個で済むんでしょうね。この気風のいいスカッとしたサウンドは自分ががん患者であることをすっかり忘れさせてくれました。 両チャンネルをたった1台で鳴らして、まったくよどみないエネルギーって、毎日肉を中心に食っている腕っぷしのいい明るいおっちゃんがスピーカーを手玉にとってぶりぶりぶん回すっていう感じです。ダンピングファクター400っていうのもきいているかもしれませんが。現在4台メインに使用しているドイツ設計、中国製造の真面目アンプとは向いている方向がまったく違うのが面白いです。 しばらく、アンプはこのままでいくことに。この楽しいアンプがもうかなり以前に生産終了って。もう中古でしか入手できないのが残念です。 え?イコライザー? ちょっとお預けです。笑

Never forget your original intention.

イメージ
 1984年、赴任先のニューヨークから帰国して、最初の親友との再会時、「これからはグライコが必須です!」と彼はいいました。ん?グライコ? 「グラフィックイコライザーのテクニクスのSH-8065だけでなく、測定用のSH-8000とペアで使ってください!よろしく!」って。 自分のリスニングルームがどれだけ定在波や周波数特性のうねり、クセがあるかをまず自分で測定して、それから調整に入る。彼は自分のリスニングルームでそのやり方を実演して見せてくれました。 こちらの反応は、「なるほど!真っ平ではないんですね、自分の部屋は。」だから必要。 2025年になっても、この「初心忘るべからず」は生きています。 グライコ今つかってないんですが。笑 親友が使っていたdbxあたり、どうでしょうかねぇ。

The image represents the sound.

イメージ
 2年前の3月、親友が存命だった頃に私のいまのシステムを見てブログに触れていただいたことがあった。視覚は音そのもの。と彼は書いていたと思う。 2025年7月現在、オーディオシステムはそのまま何も変わりません。 CDトランスポートまたはMacからからのDACへのデジタル入力がメイン。SACDを再生するSONYのプレーヤーがサブ。 この2つの音源からスピーカーマネジメントシステム(2017年購入)にアナログインプットし、イコライジングやディレイ、そしてクロスオーバーの設定など基本プロセスを終えて、ここから4台のパワーアンプへ出力。 アンプは格安のステレオパワーアンプが4台。それぞれステレオだから左右のチャネルがあるけれど、それぞれのアンプは片方のチャネルしか使わないのがミソ。 つまり、上からツイーター左。2台目はツイーター右。3台目はフルレンジ左。一番下はフルレンジ右。ステレオアンプの電源を片チャネルのみに使うことで電源のゆとりをフルに活用。また、ステレオアンプの片方のチャネルだけ使うので、チャネルセパレーションは最高。 安いアンプを安いが上にフルに活用し、音の仕込みはスピーカーマネジメントシステムで完結させる。メインスピーカーはFOSTEXのフルレンジ。ツィーターのみ往年のJBLプロフェショナル。 この方式で、死ぬまで聴いていける。そう確信しております。 たった一度でいいから、この音を親友に聴いてもらいたかった。それだけが悔しい。

Subject-object reversal occurs unexpectedly.

イメージ
親友と出会った1981年、しみじみ思いました。納得のいくいい音で好きな音楽を聴くという目的ためには使っているオーディオ機材の質はとても重要であり、高級機種に買い替えていく、つまり質的な上昇が必須であると。当時、ロック音楽向きのスピーカーで無理してクラシック音楽を聴くという苦痛を、親友がより品質の良いスピーカーに変更し、質を上げるという方法で解決してくれました。 それで、満足したはずでした。しかし、物欲って恐ろしい。スピーカーをグレードアップすると、アンプに不満がでる。アンプもより高級セパレートアンプへと物欲がでる。まずパワーアンプを導入し、プリメインアンプのプリ部分を活かしてスピーカーに見合う品格の音になった。 で、物欲はさらに、よりよいプリアンプが欲しい、となる。そして、レコードプレーヤーのグレードアップを考える。この無限ループが限りなく続いていき、物欲を満たしつつ、高額のハイエンドオーディオ機材を揃えることこそが究極の目的にすり替わるんです。そしてそれにまったく自分で気が付かない。こうして定年退職の年齢までやってきて、収入が激減してやっとこの本末転倒に気が付くっていうわけです。 すでに一緒にこの階段を登ってきた親友もあの世へと去り、ひとりでオーディオに向き合う寂しさに変わり、音楽そのものを聴かない日々が増えてきています。 イコライジングで部屋や機材、さらに音源そのものの癖を自分の耳に合わせて調整し、感動を得られる音質にする術は親友のおかげで身につきましたので、貯めてきた音源(CD、SACD、ネットのハイレゾ)をあれこれ気ままに小音量から中音量で聴き続ける。なにかの機材が壊れたら怖いですが。ちょっとした緊張感を持ちつつ、これがこれからのオーディオとの接し方になるんでしょうね。きっと。

For now, this is my go-to all-purpose, go-anywhere lens.

イメージ
 キヤノンのミラーレスシステムが登場した最初からラインナップされていたというこのRF35mm F1.8 MACRO IS STMですが、全く知りませんでした。 今、スナップによし、ぐっと寄れる、明るいからボケがきれい、レンズ自体にもブレ防止機能がついている、軽い。このレンズはよくできているなぁ!と気が付けばどこにでも持ち歩く散歩のお供になってます。あとは、本格的なマクロレンズと中望遠の明るいレンズがあればもう文句なし。と、いうことにしておかないと。

I hate zoom lenses, but these are the only exceptions.

イメージ
ズームレンズは大嫌い。カメラレンズは単焦点レンズに限るってなんかいつもしつこく書いてますが、例外があります。キヤノンの広角ズームで、いわゆる小三元です。 ズームレンズ嫌いのきっかけは1979年に購入したキヤノンのnew FD35-70mm F4っていうお手軽な標準ズームレンズで、便利さに引きずられ、安易にズームレンズに手を出し、後悔することになります。旅行&写真が好きで広角レンズ(28mmとか35mm)を多用していましたので、ならば高価なnew FD 24-35mm F3.5 Lっていう人生でお初のLレンズを購入。同じ35mm画角で35-70mm F4とは比較にならないほどこのLレンズの画質は良かったです。海外旅行にも必須のアイテムでした。 次にこの広角系ズームレンズは2017年にEF16-35mm F4 L IS USMで復活します。RFの前のEFレンズ時代ですが、例えば2017年、沖縄旅行(親友のオーディオ機材撮影など)や2018年の南インド旅行で重宝しました。 ズームレンズは大きい、重たい、その割に画質にピンとこないので大嫌いっていうスタンスは変わりませんが、広角の小三元ズームはキヤノンに限る。そう思っています。