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6月, 2024の投稿を表示しています

FOLK SONGS Jan Garbarek, Charlie Haden and Egberto Sismonti

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 1979年録音で1981年頃の発売でしたでしょうか。このアルバムは静かに心に染み込み、長い間心の奥底で熟成し、いま、目覚めた。そんな感覚を抱きます。親友とも一緒にLPで聴いたであろうディスクの1枚です。 どこかヨーロッパのひなびたサーカス小屋といった趣きでこのジャケットに魅せられたのかもしれません。 SHM-CDが奏でる鮮度、透明度の高い音は40年以上昔、何もわからぬ青二歳がオーディオに対峙している姿を眼前に提示してくれます。恥ずかしさと甘酸っぱさが混じり合います。 冒頭のフォークソングからしてガルバレクの熱くクールなサックス、ヘイデンの分厚いねっとりしつつ歯切れの良いベース、ジスモンチのキレの良いギター。もう、ワインが欲しくなります。

Ralph Towner Anthem

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 ECM創立55週年にあたって名盤55種類が順次発売されます。それもSHM-CD規格で。 ラルフ・タウナーのギターソロ作品はCDの素材の違いを鮮明に暴露します。ポリカーボネイトより透明度の高いSHM-CDはエラーが少ないだろうっていう予想通りの品位の良さ。静寂の次に美しい音で有名なECMの名録音は余韻の純度の高さの大切で、その余韻が心地よく響く感じがよくわかります。紅茶でいうと、タンニンがっちりのアッサムではなく、そのお隣にある高地のダージリン。それもシングル茶園のファインチップのBOP。アイスティーにしても水色の透明度、色合い、香り、そしてえぐみのないはなやかな味わい。そんな感じです。

My Tannoy Canterbury 15 in 1991 when I came home from Bordeaux.

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 実家で撮影したまだ新品のTannoy Canberbury 15です。フランス・ボルドー留学から帰国した頃です。STUDER A730をCDプレーヤーに、パワーアンプはAir Tight ATM-1 でした。親友もブログで書いたとおり、いきなり鮮度感の高いクラシック音楽に心から満足したことを覚えております。STUDERのA730はCDとは思えないキリッとした質実剛健そのものの音色でこのCDプレーヤーは自分が使用した歴代の中で最高の存在でした。 ミニテーブルにあるAURA Designのプリメインアンプは親友から拝借したもの。 ビデオデッキはハイバンドベータだったんですね。笑

Audio equipments photographed by himself in 1983.

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 1983年、ニューヨーク赴任中に親友は自分で自宅のオーディオ機器を撮影して、そのスライドを手紙に入れて送ってきてくれました。そのスライドがごろごろ地下倉庫から出てきたので少しスキャンしてみました。色温度などいろいろ修正したのですが、ゴミが取れなくてすみません。1983年と特定できた理由はStereoSound No.66の表紙が写っていたことによります。小型スピーカー(おそらくSAWAFUJI製ユニット)を多量使用したバッフル版のスピーカーは親友の自作で、帰国後にさらさらした音を聴いたおぼえがあります。ラックスの真空管プリアンプ、テクニクスのアンプ、スピーカーそしてこの頃から導入したと思われるテクニクス製のグラフィックイコライザーが登場しています。 目が点になったのが実は、グラフィックイコライザーのカーブ!!

The joy of medium format film cameras.

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 40年も50年も前、私が青春時代だった頃のオーディオやカメラが若い世代でちょっとした人気らしいと小耳に挟みました。 カメラメーカーを退職した1990年以降、Leica M6 TTLやCONTAX G2を所有し、フィルムカメラの魅力にどっぷりハマってContax II、Contax IIa、FOCA Universal、Retina IIIC、Contessa35、珍しいところではまだドイツ製だった頃のVoigtländer VITESSAやPROMINENTを使い込み、下手な写真を撮りまくってました。 しかし、振り返ってまた手にしたいって思うのはブローニー判フィルムを使う、中判カメラです。CONTAX645はAFで、使い勝手も良く、Planar 80mm F2のボケ味を懐かしく思います。また、ROLLEIFLEX 6008 Integral の6x6判カメラはあの当時でも重くてなかなか持ち歩くのに難儀しましたが、やはりローライ製のPlanar 80mm F2.8 HFT はハッセルブラッドの本家Carl ZEISS Planar 80mm F2.8 T*と異なりさわやかな透明感がある画像、など使いながら感じたその瞬間、瞬間とシャッターの感触をしみじみ思い出します。 やはり、中判はいいぞ。

June 12th 1982

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私の ニューヨーク赴任を目前に控えた1982年6月中旬、親友のオーディオルームへ。しばしの別れを語り合い、暗いなか、Canon F-1 NとFD55mm f1.2 AL、コダックのエクタクローム64を持参して撮影。プリアンプのMark Levinson ML6のシルバーパネルとパワーアンプONKYO M-509の勇姿。当時、親友はテクニクスの平面スピーカーSB-M1をメインに使用していましたね。なつかしい。

September 30th, 2000

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 地下倉庫でいくつか過去写真(プロヴィアのポジ)を発見。2000年9月だからほぼ24年前。Canoscan 9000F MarkIIでスキャンしました。マック用ドライバがまだあってよかったです。ポジに付着のゴミがよく取れず、フィルム時代の雰囲気満点。って、ちょっと過剰評価ですね。データバックの日付フォントからするとCanon EOS630、EF28-70 f2.8 Lあたりで撮影したものでしょうか?覚えてないんですが。 JBLにスピーカーを入れ替える前の写真で、親友もよく聴きにきていました。1990年に購入したTannoy Canterbury 15が10年経過して最高って感じた音でした。CDプレーヤーはSONY SCD-1を使用。SONYから発売されたSACDディスクを何枚か持っていましたし。もう1台のmarantzはCD録音用に購入したもので、あまり出番はなかったかな。アンプは真空管で当時日本マランツが復刻したmarantz#7 & #8bを使っていました。このあとで、親友から同じく復刻版のmarantz #9を2台借りて最高のTannoy時代を迎えます。 写真にはグラフィックイコライザーが見えないです。なくてもいい音だったんでしょうか。笑 ウッドキャビネットに入った小さい機材は、CDから20kHzの上を合成して元のアナログに加えるもの。名称は忘れましたが、効き目は覚えてないくらいだからたいしたことはなかったかも。JBL前の幸せな頃のことでした。

ECM 55 revisits

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 親友と最初に出会った1981年、彼はすでに多くのECM RecordsのLPを持ち、聴いていました。 私もケルン・コンサートなど、ECMは聴いていました。阿吽の呼吸のようにお互いECMについて多くは語らなかったけれど、お互いのリスニングルームを訪問しあって必ず聴いていたのはクラシックとジャズ、ジャズは特に新譜で発売されたECMが多かったと記憶しています。 2024年の今年はECM設立55周年だそう。名盤55タイトルをSHM-CDでリイシューすると聞いたら、心のざわめきが止まらない。とりあえず、ハイレゾですでに手持ちのアルバムを除き、以下の5枚を入手することにしました。あと数日で届きます。 一緒に聴いた名盤たち。またCDを自宅で鳴らしましょう。親友の屈託のない興味ありそうな表情が見えるような。そんな時間が待ち遠しい。

ifi Pro iDSD Signature vs xDSD Gryphon

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 比較すること自体どうなんでしょうかね。っていう問題ですが。デジタルからアナログへの変換部分はDACの価格の違いほどの差を感じないっていうのが本音です。では、何が違うのか。 個人的に思うこと。それはオーディオはアナログの部分にいかに洗練された技術を用い、そのためにいかにお金をかけるか。これだと思います。ですからDACそのものにはお金を必要以上にはかけず、アナログ部分、つまり、レコードプレーヤー、イコライザー、アンプ類そして肝心要めのスピーカー選びに神経を研ぎ澄ませて吟味して選び抜く。そしてこの姿勢を続ける。これが大切かと思うのです。 その点、デジカメはアナログで味わう部分よりデジタル技術がいかに最先端のものであるかが問われるような気がします。 自宅で比べるifi社の最高機種と中堅どころの機種は聴き比べてもDACの違いについて、ここがこうだからこっちがいい、とか、あっちがいいって簡単にはわからないです。むしろ完全にバッテリーで駆動できるxDSD Gryphonの方がS/N比がいい。ですが、アナログの出力回路に真空管を選択できるiDSD Signatureの心に落ち着きを与える癒し効果もいい。 同じジャンルの製品を複数種類所有し、適宜入れ替えて聴き直す。親友が生涯続けた道。オーディオの真髄はここに極まれり!なのかもしれません。

Claudio Giovanni Antonio Monteverdi è stato un compositore italiano.

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モンテヴェルディは世界最初のといってほぼ間違いないであろうオペラ「オルフェオ」を 1607年に初演。このオペラは21世紀の現在でも演奏されるほどの名作だと思います。結婚したばかりの若きオルフェオが愛妻エウリディーチェを毒蛇に噛まれて亡くし、悔しくて泣くに泣けないオルフェオはエウリディーチェを取り返しに黄泉の国へ。ってストーリーだけでなく場面の展開や曲の配置も劇的でわかりやすく、その反面、演奏はあたりまえにやるとつまらないまま終わってしまうという相当に難儀な作品でもあります。 個人的にはガーディナーの演奏が好きで、数年前にサヴァール盤を聴いて新たに購入して満足しておりましたが、新たにフランスの古楽界の星(勝手にきめつけてますが)ステファーヌ・フュジェがやってくれました。今日初演を聴くがごとく活気があり鮮烈な印象をもたらしてくれました。モンテヴェルディ・オルフェオのベスト。そう思います。 しばらくクラウディオ・モンテヴェルディに集中して鑑賞する時期に突入します。笑

FUJIFILM GFX100SII

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6月28日発売。一億画素。フルサイズより大きいセンサー。手ぶれ補正付き。ボディ900gをちょっと切る。単焦点レンズ付きなら1kgちょっとの重さ。中判カメラでスナップが撮れる。マクロが欲しいのでマクロチューブもありまっせ。う〜ん、いいなぁ。 お披露目の原宿イベントで新製品を触ってきました。 画像は持って帰っていいって。なので、お粗末なサンプル画像付き。

What about a medium-format digital camera?

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 突然、というか、いつも突然の話しか書いてませんが。笑 ちょっとデジカメのおはなしを。 いま、S社のフルサイズ60MPのデジカメ使ってまあまあ満足してますが、まあまあっていうのは90%くらいってことで。あとの10%ははっきり言って不満足ってことです。 自分の力量不足を棚にあげた上でいいますが。F社のショールームが自宅から散歩で行ける範囲内にあって、ちょくちょくのぞいてます。そこでいつもはAPS-Cサイズのデジカメしか見ていなくて、中判カメラも販売しているっていうことは知ってはいたんですが、自分には関係ないって。そんな感じで。で、たまたまですが作例を見たり、その中判カメラで撮影してSDカードに入れて持ち帰って現用システムとの比較をしてみたんです。 まず、あたりまえですが、大船に乗った感じ。ちょっと機材は重いんです。たしかに。でもね、70歳超えたらほぼ100%間違いなくAPS-Cサイズしか持ち歩けないっていう現実に気がつきました。中判使うならいましかないよ。って。あと、色味の良さ。これはフィルムメーカーの強み。この強みはダントツです。レンズもフィルム時代から知る人ぞ知るFUJINONですし。 上級機の1億画素が魅せる世界は恐ろしく素晴らしいの一言だけど、価格も恐ろしく素晴らしい!です。60回分割で買えるのは5千万画素のものだけど、それでもフルサイズより遥かにいいって頭が納得してしまいました。 そう、使うならいましかないよ。そう、悪魔がいつも呟いているんです。

ifi xDSD GRYPHON

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 6月から電気・ガス代金がまた上がります。冷蔵庫、TV、エアコンはたまた電子レンジは電気を食うけれど、これらの使用頻度を下げるわけにはいかないです。 オーディオはどうでしょうかね。Aクラス動作のパワーアンプなどは今、最も電気を食う危ない存在かも。音楽再生に使う機材が多ければ多いほどこの趣味は電気代がかかります。一度に電源タップに繋ぐ機材の数を最小限に減らすといいかも。音質的にも使わない機材は電源タップからコードを抜いておくとS/N比もよく、ディストーションも減るといわれてます。この際、やってみるのは節電対策にもなって一石二鳥かもしれません。 なので、DACはバッテリー駆動にしてみました。昨年の抗がん剤治療時の音楽再生用に導入したifi xDSD Gryphonはイヤホンでもパソコン使用のスピーカー音楽再生にも使えるすぐれもの。午前中バッテリーチャージして午後はiMacからUSB接続でメインシステムに接続して聴いています。大型のDACと音質云々を比較するのは意味ないですが、このバッテリー駆動の音の良さは親友好みと形容するのが一番よろしかろうと思います。それほどに静かなECM的音場をもたらしてくれるんです。 ま、節電にはほとんど関係ないけれど。 写真のディスプレイがぼんやりしているのはディスプレイ保護シールをまだ意図的に外してないせいです。いろいろと事情がありまして。笑