投稿

8月, 2024の投稿を表示しています

Paying attention to fine tuning, always.

イメージ
 最近、オーディオの話は書かないなぁ。自分でも思います。音楽はなにかかしら鳴らしてはいるんですが。音楽、とくに聴き馴染んだ音源を再生して、あれ、かつてベストだった感覚と違うなぁ。という段になると、自然にイコライジングに指が動きます。 バックグラウンド音楽的にたまに出番のサヴァール指揮 エスペリオンXX & XXI MINSTRILES REALES(スペインのバロック以前の音楽)をさらっと聴いていて気がつきました。低域が圧倒的に足りない。笑 スピーカーマネジメントのイコライザーのページを引っ張り出して再調整。119HzをQ0.1で引っ張り上げ、ぶわぶわとふやける音がする200Hzを結構急峻なカーブでがたっと引っ張り下げる。ぼやけないけれどちょっとしっかりした低域を。(これは我が家の周波数特性を踏まえた調整なので、よそで同じことをやっても効果は保証できません。悪しからず。) いまの20cmフルレンジでありながら、かつての38cm口径JBLフルレンジやもっと遡ると38cmのTannoy Dual Concentric Unitがもたらした安定感にちょっとは近づいたかも。 「これ、これ、この感じ。ベストのときはこんな鳴らしかたしてましたよね〜。」親友がつぶやいているような。

My life in New York has thus begun.

イメージ
 1982年7月上旬。ニューヨーク駐在生活開始の頃。自動車運転免許はNYで取りなさい。上司の指令でとりあえず、ナソーカウンティのビジネスホテルに缶詰状態。そのころの唯一のオーディオ装置は成田空港の免税ショップで購入したWalkman IIでした。東京で録音したカセットテープでパット・メセニー・グループ Offramp を浴びるように繰り返し聴く毎日でした。絞り開放で。パイロットのボールペンを添えて。 CAMERA BODY :Canon F-1 N  LENS : FD55mm F1.2 S.S.C. ASPHERICAL  FILM : Kodachrome 64

Elegy for Bill Evans

イメージ
 リッチー・バイラークの名盤だと勝手に思ってます。優秀な才能をちらつかせる演奏かと思いきや、ビル・エヴァンス風ではまったくなく、くったくのない、エネルギーに満ち溢れバイラークそのもの。1991年発売だったと思いますが、出だしから気に入った1枚です。 つぶだちの良いピアノ、ベースもパーカッションもオーディオ再生の過不足をきちっと提示してくれる。そんな印象だったかも。かと言って、演奏にはどっぷりはまって、ウイスキーちびちびやりながらリピートして聴いておりました。 月曜、湿気の多い東京のいやらしい蒸し暑さをふっとばしてくれます。

FESTIN ROYAL DU MARIAGE DU COMTE D'ARTOIS 1773

イメージ
 フランスの王様たちの音楽に親しむと好むと好まざるに関係なくブルボン王朝(ルイ王朝とも言われます: 1589 - 1792と一時中断の後1814 - 1830)の歴史に触れることになります。アンリ4世に始まるブルボン王朝はルイ16世の処刑(1793年)の前年に廃止されその後、ナポレオンが出てすったもんだがいろいろあってナポレオンが没落し、1814年にルイ16世の弟(ルイ18世)が即位してブルボン王朝が復活(王政復古)し、次のシャルル10世でブルボン王朝は終焉。世界史でちらっと習いました。が、ほぼ忘れてます。笑 フランスのブルボン王朝のための音楽は個人的に知っているものでいうと、 1 ルイ13世のためのバレー音楽 2 リュリ作曲、ルイ14世のためのシンフォニー、序曲など 3  ラモー作曲、ルイ15世のためのオーケストラ曲集 これらはサヴァール指揮:コンセール・デ・ナシオンの演奏で、歴史が進むにつれて曲のテンポやスケールが多彩にそして豪華になっていくのが面白い部分です。ですが、しかし、王様っていう存在の孤独、権力者であるけれど、世間の晒し者になってるという皮肉の側面、偉大な王もいれば、放蕩ざんまいの頭よくない王もいるし、凡人でつくづく権力のトップにつかない幸せを思います。 で、なにがいいたいかって。笑 昨日台風7号が吹き荒れる中自宅に届いたルイ16世の弟(ルイ18世)の婚礼(1773)の音楽がこの豪華な時代をものの見事に表現しているな。って。録音は2023年の最新で、場所はベルサイユ宮殿の劇場ですし、1773年の婚礼当時と同じ70人規模の大編成オーケストラですし。これを、フルレンジスピーカーとツィーター(ドイツのムンドルフ社製ハイエンドクラスのコンデンサーで低域カット)に設定し直した自宅のメインシステムで再生。親友がよく言っていたネットワーク回路がないことによる透明感とストレスのないまっすぐな音が演奏によくマッチしているって思うんです。 親友の格言 1 フルレンジユニット+ツィーター(コンデンサー1個による低域カット) 2 グラフィックイコライザーやパラメトリックイコライザーなどによる音場の補正 以上のうち、1はいつもでなくても人生で一回はやったほうがいい。2つめは好きな音楽をストレスフリーの音場で聴くために絶対にやったほうがいい。笑 私は親友とまったく同じことをオーデ

Le plein jeu de l'orgue.

イメージ
 パイプオルガンの重低音は日本人には盲点を突かれる音です。教会に行く習慣もなく、身近なところに立派な石造りの教会もなく、せいぜいコンサートホールに行って(何年かに一度!)耳に触れる。それは、私ですが。 1990年、ワインの勉強のためフランスに留学しました。あちこちで教会に寄り(アンジェ、ボーヌ、リヨンなど)耳に響いたオルガンの重低音に圧倒された記憶はいまもなお鮮明です。 オーディオ再生でも超低域はそれぞれみなさんここまで出ていれば立派だろうって納得しがちですが、全然足りてない。そもそも大オーケストラやオルガンを自室でそれなりに再生しようなんて、ダイナミックレンジ上も周波数レンジ上もはなから無理。自分のオーディオ見なくても、見たら見たでなおさらそう思います。笑 親友が口を酸っぱくして語った趣味のオーディオ再生現場におけるイコライジングがいかに大切か。それはオルガン再生だけをとってみても言えることです。上手に調整してみると BEFORE と AFTER が目に見えるほどに違います。個人的にはイコライザー内蔵のスピーカーマネジメントシステム(BEHRINGER社製)を使っています。 隣近所に迷惑かけずにオルガンを自室で再生する。そんなことは仮想現実ですが、イコライジング機器をいじくり回してやっと得られる世界です。若い頃、大音量で周囲にお住まいの方々からさんざん文句言われました。いまは、スピーカーもだいぶ小型化しましたし、イコライザーの調整可能範囲が広がり、痒いところに手が届く時代になったおかげで小音量から中音量程度で精神的には存分に満足しております。 とりあえず、イコライザー(グライコでもパラメトリックでも)導入して聴き慣れた音楽をベースにしていじり尽くしてみたいものです。遊ぶようにいじりたおさないと使い方は見えてきません。「やってみましょうよ。」って親友がすぐそばで「おもしろいぐらいに音がかわりますよ。やるべきですよ、そうそう」って頷いています。そういう様子を思いだしております。 フランス・バロックの作者不詳オルガン作品集を聴きながら。

Croque monsieur avec couteau et fourchette. Plus de jambon s'il vous plaît !

イメージ
 食道がん手術後の自分を宿(やど)に例えるとなんというか、「臨時宿泊所」って。 食堂(食道)がない。笑 食道のみならず、胃の上側も削除して食道の一部としてつないでいるので、胃も機能しているようでさぼってます。よく咀嚼しないで飲み込むと食物はかたまりのまま、いきなり小腸へなだれこみ、血糖値が急上昇。インスリンがどかっと分泌され、10分後くらいに低血糖でふらふらに。この繰り返しを半年繰り返しています。日経平均の乱高下状態に似てるかも。 少量づつしか飲み込めないので、半人前の食事ですら食べ終わるのに小一時間かかります。ランチタイムに外食は周囲に迷惑をかけそうで、不得意科目です。ですが、約半年経過しましたので、ビストロでクロック・ムッシュにトライしてみました。世の中にこんなにおいしいホット・サンドイッチがあったのか!グラスワインが欲しいけれど、それはまだがまんしないと。 来週はCT検査があります。結果は心配してもしかたがないので何も悩まずに、素直な生活をこころがけています。仕事のストレスがないぶん、長生きできそう。