Le plein jeu de l'orgue.

 パイプオルガンの重低音は日本人には盲点を突かれる音です。教会に行く習慣もなく、身近なところに立派な石造りの教会もなく、せいぜいコンサートホールに行って(何年かに一度!)耳に触れる。それは、私ですが。

1990年、ワインの勉強のためフランスに留学しました。あちこちで教会に寄り(アンジェ、ボーヌ、リヨンなど)耳に響いたオルガンの重低音に圧倒された記憶はいまもなお鮮明です。

オーディオ再生でも超低域はそれぞれみなさんここまで出ていれば立派だろうって納得しがちですが、全然足りてない。そもそも大オーケストラやオルガンを自室でそれなりに再生しようなんて、ダイナミックレンジ上も周波数レンジ上もはなから無理。自分のオーディオ見なくても、見たら見たでなおさらそう思います。笑

親友が口を酸っぱくして語った趣味のオーディオ再生現場におけるイコライジングがいかに大切か。それはオルガン再生だけをとってみても言えることです。上手に調整してみると BEFORE と AFTER が目に見えるほどに違います。個人的にはイコライザー内蔵のスピーカーマネジメントシステム(BEHRINGER社製)を使っています。

隣近所に迷惑かけずにオルガンを自室で再生する。そんなことは仮想現実ですが、イコライジング機器をいじくり回してやっと得られる世界です。若い頃、大音量で周囲にお住まいの方々からさんざん文句言われました。いまは、スピーカーもだいぶ小型化しましたし、イコライザーの調整可能範囲が広がり、痒いところに手が届く時代になったおかげで小音量から中音量程度で精神的には存分に満足しております。

とりあえず、イコライザー(グライコでもパラメトリックでも)導入して聴き慣れた音楽をベースにしていじり尽くしてみたいものです。遊ぶようにいじりたおさないと使い方は見えてきません。「やってみましょうよ。」って親友がすぐそばで「おもしろいぐらいに音がかわりますよ。やるべきですよ、そうそう」って頷いています。そういう様子を思いだしております。

フランス・バロックの作者不詳オルガン作品集を聴きながら。






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