The attention to detail in audio can be seen in some photos.

 レンズの絞り値を開けたり閉めたりで焦点が合う範囲ががらりと変わります。焦点のあったところを撮影者はしっかり見ているのはわかりますし、他をボカす必要も。

この見方はオーディオにもつながっていると思います。克明に音全体を聴くオーディオ探求者的なアプローチ。親友はどちらかと言えばこういうタイプだったと思います。私は聴きたいポイントを際立たせることが好みで、やたら全部見えるような聴き方はしません。なので、レンズでいうと解放絞り(F1.8レンズならF1.8)が好きで、絞ってもF2.8あたり。なのでズームレンズより単焦点の明るいレンズが好きなんでしょうね。手前から無限大の遠いところまできっちり焦点を合わせたい。そういうオーディオのアプローチってとても良くわかるんです。若い頃の自分がそうでしたから。もやもやしたところが嫌いで、かっちりというか、4分しか茹でてないスパゲッテイ的っていうか。JBL 2405っていうツィーターにこだわったのもその視点からです。

もう70歳をすぐ先に見る年齢になって、全体を俯瞰してこの曲はこの部分に焦点を当てて聴きたい。そういう自由度が持てるようになりました。純粋なオーディオではないとわかっていますが、どのように音楽に向き合おうがその人の勝手だと思います。好き勝手ができる幸せに浸りたいです。

キーシン17歳の誕生日がすぐっていう1988年のサントリーホール。今週発売されたばかりのSACDでこの演奏を聴きました。もうこのピアニストは天才としか形容できません。この解釈、演奏、心のゆとり、そして大胆さ。恐れ入りました!









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