Otto Klemperer New Philharmonia Orchestra plays Mahler

 マーラー存命の時代に若きクレンペラーはマーラーと対面していて、推薦状を書いてもらって指揮者になった。ワルターのマーラーとは対極の演奏がステレオ録音で残っているのは本当に素晴らしいと思っています。

マーラーの交響曲第7番。マーラー好きでも7番が特に好みだなんていう人は見たことがないですが、5番の華やかで壮大な世界ではなく、6番の古典的なスタイルの中にマーラー独自の毒を吐くっていうでもなく、7番は仄暗く、もやもや感が抜けないけどこういうマーラーの存在っておおありなんだって思います。昼よりも夜のイメージがふさわしいかもしれません。

クレンペラーの7番の演奏には度肝を抜かれます。なんといっても演奏が止まるんじゃないかっていうほど厳格に、徹底的に遅い。この演奏が発売された当時からマーラーファンからこの演奏は議論の的とされていたそうで、楽譜をルーペで拡大しながら隅々まで見て全部を厳格に音に描き出すスタイルは全く新しい印象がしたものです。これに比較するとバーンスタインの演奏はなめらかなテンポでおどろおどろしく進んでいきます。

ワルターと重なるクレンペラー指揮のマーラーの曲は第2番、第9番、大地の歌。それぞれが私には宝物です。







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