1970s to 1980s. The golden age of analog recording, I suppose.

 私が生まれた1956年。アナログ録音時代のモノーラルからステレオ録音への変革の頃。アメリカではブルーノ・ワルター晩年のステレオ録音が残っているのはその証拠でしょうか。ドイツでもディ・ドイチェ・グラモフォーンやデッカなどの著名なレーベルが名指揮者によるオーケストラなどの数々の輝かしいステレオ録音が残っています。

クラシックの演奏自体、戦後から25年以上が経過して過去の名曲を次々とステレオ録音してLPで発売。帝王と呼ばれたカラヤンはその頂点に君臨した大指揮者です。カラヤンの最新ステレオ録音はクラシックのヒットチャートに必ず登場したものでした。

そのアナログ録音ですが、その頂点は1970年代からの約10年だと思っています。1970年代の初期にはDENONがPCM方式で録音を開始。個人的には硬い鮮明な音って思いましたが、現在はデジタルのハイレゾ再生技術の向上により鮮度感は失わず、録音当時スタジオでしか聴けなかったハイクオリティの音源が個人でどこでも聴けるのはとても幸せなことだと思います。

で、1970年代以降のDGやDECCAのアナログ録音が真新しいリマスタリングでまるで4K化したような鮮度で聴けるのはLPを聴くのとはまた異なるアプローチだとは思いますが、音楽に浸るいい方法だと思います。何より、オーディオ的に神経質にならず、純粋に音楽に浸れる気がします。CDでも十分ですが、SACD化して発売されている音源もあり、なつかしい青春時代のサウンドをここまでいい音で聴いてその音楽世界の中で癒されて、自分ががん患者であることをすっかり忘れてます。

でも、やはりまたLPをターンテーブルに乗せて、カートリッジを選び、針圧の調整をしてレコード盤をクリーナーで拭き取って、アンプのボリウムを下げ、カートリッジの針がレコードの溝をとらえてからボリウムをあげる。この一連の儀式はまたやってみたいって思うんですよねぇ。









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