Clear distinction between things rather than ambiguity.

東京の自宅で親友が好きだったCDの数々を鳴らす。

自然に霧が引いていくような澄み切った音になってくる。高音域のエッジの先鋭さ、低域は十分にボリウム感はあるがタイトであること。全体に温度感が少し低めでエアコンがよく効いた感じ。CDをばらばらにあれほどの数を並べても探し回っている様子もない。音に違和感があればイコライザーのあるポイントをじっと見つめ、何も言わずにさっと必要最低限の調整をしに機材に向かう。いまのピアノとベースのちょっとかぶったところの調整?って聞くと静かににこっと微笑みを返してくる。「わかりました?そうそうそう、そこらへんをちょっとね。」穏やかに語るこういう何気ない会話や風景を二度と味わうことのできない辛さがどうにも耐えがたい。

私はあまりCDを使わないが、この数日ばかりはテーブルにCDを雑に並べている。やはり、音のスタイルといい、親友はいま、この部屋に来てスピーカーをじっと見ている。






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