Mozart's Requiem. My best three.
ヴォルフガング・アマデーウス・モーツアルト。なんだかんだ言ってもこの作曲家は天才です。レクヴィエム。そのラストの作品はその依頼者が謎で作曲に至る経緯から未完成で死までに至るミステリーで有名ですが、2022年録音、最新のサヴァール盤作品解説でそのあたりの史実が関係者間の書簡からあきらかになっていることを知りました。依頼者の名前も。作曲依頼の経緯も。妻のコンスタンツェが作品の完成にこだわったことも。そして誰に彼女が最初に作品の完成を依頼し、最終的に弟子のジェスマイヤーが3ヶ月という短い期間で完成させることができた経緯も。
そしてこのレクイエムの基本テーマはLUX AETERNA(永遠の光)であろうことを知りました。
さて、私が最初に聴いたレクイエムは1971ベーム・ウィーンフィル盤で、ベームが独唱者に30代の若い歌手を起用した点が特に印象に残っています。最初にいつ誰の演奏でその曲を聴いたか。という自分にとっての事実はその後の別の演奏をどう解釈し、捉えるかに無意識に大きく影響を与えます。最初に聴いた演奏に深く影響を受けている。これはどうにも変えられませんが事実です。ブルーノ・ワルターが第二次世界大戦後ウィーンに帰還できたというかウィーンがワルターを待っていたという方が本当でしょうが、1948年が最初ですが、今回聴いた1956年6月の実況録音盤は厳格で重厚さに溢れていて、とてもベーム盤とともに大切な宝となっています。
そしてサヴァール盤。これは現代のスマートな流れの演奏に一旦は聴こえます。が、研究者サヴァールの面目躍如というか最初に述べたレクイエム完成までに明らかにされた事実に目を向けた演奏解釈に至っていると痛感しました。これも私の大切なモーツアルトになっています。
ヨハン・ハインリヒ・ヴィルヘルム・ティッシュバイン(Johann Heinrich Wilhelm Tischbein )によるモーツアルトのポートレート。個人的に好きです。
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