The iron rules about EQs.
前からブログに書いて来たことですが、これは自分の鉄壁なルールなので書いておきます。あまりにも身勝手なので、無視していただくようにお願いいたします。
グラフィックイコライザーというかパラメトリックイコライザーでも同様のことが言えるのではないかという提言です。
グラフィックイコライザー(以後:グライコ)は中心周波数ごとに0dBを中心に上下に操作できます。
つまり足りないところは持ち上げて、多いところは下げる。これは普通の使い方です。
長年グライコやパラメトリックイコライザーを操作してきました。今、思うところを述べると、多いところを削る使い方がこれらの機器の正しい使い方で、足りないところを持ち上げるのは雑味を増やすので避けたほうがいい。これが基本だと思うのです。
ですからグライコは一番上が0dBでそれぞれのバーはどれだけ削るかっていう意味で下はマイナスのdB表示であるべきだと考えるに至りました。
足りないところを足す。あたりまえのようですが、音全体にキツさを与えます。ですから足さずに削るを徹するべきだと思うのです。
わかりやすいお話ですが、グライコであるカーブを低域から高域まで追い込んで出来上がった。とします。そのカーブをメモリひとつづつ全帯域に1メモリづつ上へ持ち上げてみてください。そして音(音楽)を聴く。またもとへ1メモリづつ下げて聴く。同じカーブなのに持ち上げるとかなりきつい音になる。そう私の経験は物語っています。
あげてはいけない。削らないとだめ。それが私個人流のグライコやパラメトリックイコライザーの使い方の基本中の基本なんです。
いま、FOSTEX T900Aというツィーターを同社のフルレンジに加えて使うことを前提にどう調整するかを試行錯誤しております。
まず、T900Aの周波数特性をじっくり見て検討します。4kHzの山と15kHzの山。そして9kHzの大きな谷がある。従来だったら9kHzを持ち上げて調整する。
それでいい音になるか。ならないんです。見た目通りにはならないんです。
で、足さずに削る。4kHzを中心になだらかに削る。これはグライコよりパラメトリックの方が調整しやすいです。同様に15kHzの山も削る。けして足りないところを上げるなんてしないように。で全体の下がったゲインを持ち上げる。ここ大切。
それでやっと今日の調整によってクラシックだけでなくジャズも網羅することができるFOSTEX T900Aが同社の20cm フルレンジとなんら不都合なくつながったのでした。
ECMを冷静な気持ちで聴いております。ツィーターはJBLではなくて大丈夫。
こういう調整は、プロの現場ではごく当たり前に行われているのに、なぜ世のオーディオ愛好家の皆さんは敬遠されるんでしょう…… 権威あるオーディオ誌が無視しているせいでしょうか、残念です。まあ、今に始まったことではありませんが。
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