Koho Uno, Japanese Music Critic and Conductor.
2016年に86歳で亡くなられている音楽評論家、指揮者。宇野氏の評論は評価は真っ二つに分かれるけれど、1975年大学受験で失敗し一浪になったときにふと購入して何回となく読んで染み込むように心に入ってきた。
宇野氏は体が弱く肺結核で闘病生活を送っていた1952年、敬愛する指揮者ブルーノ・ワルターに手紙を出したところ、ブロマイド付きの返事を得たそうで、生前のブルーノ・ワルターと親交があった日本人の数少ない一人っていうところでしょうか。
宇野功芳著「モーツァルトとブルックナー」本書で大きく影響を受けたのはブルックナーの部分。私も若い頃、ベートーヴェンやブラームスはそうそうに要を得たけれどブルックナーはまったくわからなかった。ベートーヴェンへの向き合い方じゃブルックナーはわからない。そのヒントをいただいたと思っている。ブルックナーは逍遥だ。そうか。そうなんだ。
本書で宇野氏の演奏家評の中でワルターの項目によるとステレオ録音では9番も7番も宇宙的な厳しさに欠けるとある。翻って4番は最高の演奏だと。けれど、ここは私は9番が俄然いいと思っている。ま、素人の意見ですが。
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