The Chardonnay grape is neutral, and influenced by terroir, winemaker and oak, in general.

 シャルドネほど自己の個性を強く出さない葡萄品種は少ないというのが個人的見解です。

シャルドネといえば、ブルゴーニュ。この地原産であることはよく知られていますし、栽培される場所の気候、土壌、剪定方法など果汁を絞られる前の段階から人の手にその先のワインスタイルを委ねられている品種です。

例えば、最近のブルゴーニュのシャルドネ。ムルソーにある醸造所のものですが、ムルソーというテロワールの影響をとてもよく受けていて、花の香り、繊細で余韻の長い品位の高い味わいで、近くのピュリニー・モンラッシェはこれより少し線が細い印象。余韻がちょっとナッティなのがムルソー。このワインは隠れムルソーなどと言われてブルゴーニュっていう格下のワイン表示ですが、コスパのとても良いワインです。

次にニュージーランド。ワイララパ地域。マーティンボローってちょっとシガレット風の名前ですが、ブルゴーニュ品種のワイン、シャルドネやピノ・ノワールですが、ニュージーランド独特の個性を持ちながら評価がぐんぐん上昇中のワインです。このシャルドネは花の香りもさることながら白い果物(桃やりんごなど)の香りにつつまれて味わいはブルゴーニュよりキレの良いスパイシーさがちらっと見え隠れするワイン。

ですので、使うグラスも異なります。ブルゴーニュにはショット・ツヴィーゼルのシャルドネグラスを。ニュージーランドにはガブリエルグラスを。これでないとダメってことはなく、飲む時の気温、ワインの温度、開栓してからの時間、飲み手の気分というか環境などに応じて変えていただいて結構ですし、ピノ・ノワール用のグラスなども使って全く構わないと個人的には思います。どんどん新しいワインの姿を探検する姿勢が大切だと思います。

あと、ちょっと秘密のおはなしですが。どのワインでも開栓してちょっぴりグラスに注いで飲んだあと一度コルク栓で塞いでまた冷蔵庫で2日放置。3日めにあらためて飲み直すとびっくりするほど香りが開いていることがよくあります。開けたら全部のまずにしまっておく。お値段以上○○○。そういうのもワインの楽しみだとつくづく思います。

同じ音源をスピーカーを変えて聴く。それは同じワインでグラスを変えて味わう。に似ていると思います。あとアンプやCDプレーヤーの安定作動状態になっているか。そういうことがワイングラス以外に説明したようなことといえばわかりやすいでしょうか。

せっかくならワインをもっと楽しみたいって。そう思うんです。




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