Szell and Walter Stereo Recordings in USA.

 久しぶりにオーディオ装置の再生イコライザー設定を1950年代から1960年代のアメリカCBSで録音されたオーケストラ用に大幅に設定しなおしてじっくりとセル・クリーヴランドのワーグナーとワルター・コロンビアのシューベルトを聴き込みました。

がんの手術後2ヶ月っていう時間の経過を振り返りつつ、よくまあここまで回復できてきているってしみじみ感傷に浸りつつ。

イコライザーの調整をしつつ、また耳を傾けて調整してこれでいいっていうポジションが決まるとどことなく精神の統一ができた感じがして、ふと、真横に親友の存在を感じつつの音楽鑑賞になります。

セルのワーグナーは圧巻。まったく整然と大オーケストラが鳴り響く雄大さは偉大だと思うんです。ワルターのシューベルトは先日購入したベーム・ベルリンフィルの演奏との比較にどうしてもなってしまうんですが、晩年のワルターは全く老齢感がなく、やさしくおおらかなテンポで、そして劇的な瞬間にですらなお新鮮な解釈を感じる気がします。こんなにゆっくりのテンポのときですら全体の構成が寸分も乱れない凄み。ちょっと鳥肌が立ちました。

あと、何年こういう幸せを音楽に見出すだろうなんて、まだまだ先のことですが、この一音、一音の刹那に感じる自分の立ち位置というかポジショニングっていうか。それを想います。






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