Document written by Mr. Shin-ichiro Kaneda, Journalist.
同じ境遇にならないと読んでも自分ごととしてストンと腑に落ちてこないことがある。ジャーナリストが自分のがんについて日記として語り尽くしたこのドキュメントは、その表紙と裏表紙をみてまさに「ガーン」だった。病院から逃亡って。あの東大病院から?
食道がんはたいてい酒に強くない体質(私もそうだが)の人間が酒やたばこ(葉巻も含む?)にさんざん痛めつけられてる場合が多い。中間管理職は不幸だ。上司は理想を現実にすべく課長等の中間管理職に禅問答のような難問を丸投げし、部下は課長の指示が悪いせいで全体の成績があがらないと不満をぶちまける。部下と上司はそれぞれ直接語りあうことはない。仕事のストレスはどんどん溜まる。まして会社が事件を起こしその対応も課長クラスが主要な決断をしなくてはならない状況となればストレスマックス状態。そのストレス解消もほぼ酒しかなかったからこうなったと納得がいく。
がんは細胞と遺伝子の病気とひとことでいうとそうなるそうだけど、がん細胞が出来始めたときには体から何の異常を感じることはない。かなり進行して痛みなり不具合がでて調べたらそうだったっていうことが一般的。私もそうだった。声が出しにくいことから始まっていつのまにか胸の痛みへ変化。最初に総合病院に行って良かったと思ったことは、受付の相談係の方が親身に話を聞いてくれて、では、循環器内科を受診しましょうか、念のため消化器内科も受診しておきましょうかね。って言ってくれたおかげでがんに出会う道筋が最短で済んだと思っている。のどの不調で耳鼻咽喉科を入口にしていたらこれほど短い期間で食道がんにたどりつけたかどうか。
あとは、切られるのか、被爆するのか。毒を飲まされるのか。決断が迫っている。どのみち数十年単位のスパーンでみれば致死率100%の世界である。がんとの共存か対決か。戦争はいやだ。(笑)
病院の待合室でおそらく全部読み切れるだろう。たのしみは多いほうがすてきだ。
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