Eva Cassidy
皮膚ガンを患い、わずか33歳で他界したエヴァ・キャシディ(1963年2月2日〜1996年11月2日)。彼女の歌声はよく「奇跡の歌声」と言われ、澄み切った歌声だけでなく力強い生命力を感じていつの間にか引き込まれてしまう。
JBLで聴いていたときは彼女の声に「独特の迫力」がつき、それが好きだった。と、後で知ったのだった。
新しいスピーカーになって彼女の声を聴いた。なめらかで清らかなのに、その「独特の迫力」が感じられない。その違いはJBLサウンドそのものにあった。あの15インチ口径のJBL E130とJBL 2405Hの組み合わせこそが為した技であった。
こうなったらあの世界をスピーカーの位置からスピーカーマネジメントシステムを駆使することまでなんでもしてなんとかその片鱗だけでも出せないものか。
イコライジングの細かい設定をしばらく別の聴き慣れた音源でさんざんいじって再度このアルバムを聴いていたとき、ある瞬間に柚香さんの目が輝いた。「あ、エヴァだ!」
独特の迫力をほんのり出しつつ、独特の透明感も増した。そう柚香さんと二人で話し合った。
やっと新しいシステムで納得のいくヴォーカルを手に入れた。そう思った。
このロンドン・シンフォニー・オーケストラとのコラボレーションアルバムは既発の音源からオリジナルヴォーカルを分離。その声にあのウィリアム・ロスが新しいオーケストラアレンジメントを加えてスケール感の大きなサウンドになった。
AIというか機械学習技術にはすごみを感じる。これは大切なアルバムになった。シンディ・ローパーのアルバムにあるTime After Timeをエヴァ・キャシディが歌うとまったく異なる世界が見えてくる。
コメント
コメントを投稿